こんにちは、とみたです。
今シーズンの目標であった「全日本スキー選手権に出る」というテーマでお届けしたいと思います。大会を目指す人は多くはないと思いますが、競技から技能の向上に役立つことは多いのでぜひ読んでみてください。
<筆者”とみた”>
ブログでフリースキーやライフスタイルについて語っています。
・フリースキー歴21年(お休み期間もあり)
・ダブルロデオのメイク(空中2回転)を目指してる
・豊かなスキーライフ、仕事、自由のための資産形成
スキーヤーに限らず、豊かなライフスタイルを目指す人に刺さる内容になればと思います。
<そもそも全日本選手権って?>
今回私は「第45回全日本スキー選手権男子ビッグエア」に出場しようと活動してきました。”日本一ビッグエアがうまいスキーヤーを決めよう”という大会です。連盟の強化指定(国際レベルを目指している)を受けている選手も多く出場しており、SNSをやっている人であれば一度は見たことがある選手たちが出場してくる大会がこの全日本選手権です。
<出場しようと思った理由>
なぜ今回このような国内最高峰の競技会に出場しようと思ったかということについては、以前YouTubeのLiveにて話しておりました。
主に3つの理由があって
①キッカーサイズが確保(12~15など)されている大会が他にない
②大会に向けて仕上げる過程に価値を見出している
③国内最高レベル=競技カテゴリで最も学びが得られそう
といったことがありました。①〜③それぞれ話したいところですが、今後語っていけたらと思います(Youtubeでは語っております)。そして今年に関しては「ダブル系は打てないけど、前日練習~本番までの組み立てを経験する」という狙いのもと出場するに至りました。
<大会スケジュールと私のエントリー>
大会は群馬県のスノーパーク尾瀬戸倉にて2025年2月21日から開催されました。スロープスタイルとビッグエアの競技が行われました。日程は
- 1日目 スロープスタイル種目(以下SS)の前日練習
- 2日目 SSの予選&決勝とビッグエア(以下BA)の前日練習
- 3日目 BAの予選&決勝とアジアカップSS前日練習
という感じです。ちなみに今年は”アジアカップ”のSS・BAも引き続き同会場で開催され、フル参戦すると練習日含め5日間開催となっていました(本記事では全日本のみ扱います)。私は全日本とアジアカップのBAにエントリー。SSにエントリーしなかった理由は「練習項目が増えるので正直きつい」ってところです(主にジブ)。あとはスケジュールの関係。この”ビッグエアにのみエントリーする”という状況が後々厳しい結果につながります()
「練習時間少ないじゃん!(社会人スキーヤーの叫び)」
さて、大会初日(SSの練習日)ですが、私は仕事で別のゲレンデにいました。数年に一度のゲレンデでの業務は全日本の日程に被っていたわけです。これもあってSSはエントリーできなかったわけです(主たる理由ではないけれど)。さて、この”SSに出場しないこと”のデメリットがあるのですが、わかりますか?正解は
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「他の選手よりもキッカーを飛ぶ回数が減る」です。え?そんなこと?と思うかもしれませんが、私にとっては死活問題なのです。
ちなみに、このブログを読んでくれているパークスキーヤーの皆様に質問ですが、初めて飛ぶジャンプ台で”チャレンジしたいトリック”まで持っていくのにどれくらいの時間が必要ですか?何本飛びますか?台のサイズやトリック、コンディション、スキルレベルによって変わることではありますが…
ここで参考までに当日の詳細スケジュールをご覧ください。

前提として、全日本のBAはSSのコース最後のキッカーを使います。そのため、SSに出る選手はBAの前に「SS前日練習」「SS公式トレーニング」「SSの本番」「BAの前日練習」「BA公式トレーニング」で飛ぶことになるわけです。一方私はBA のみのエントリーのため、「前日練習と当日朝の公トレのみ」という条件になるわけです。さらに時間でみると、BAの前日練習は1時間、当日公トレは40分です( ºωº )。正直なところスケジュールを知ってからは(薄々知ってはいたけど)。

クエストならまだしも、初物キッカーでトータル90分の練習で作るの?
きびしいぃ!チェックジャンプで終わるかもしれねぇな?
なんて思っていました笑 とはいえ、そういった”大会でメイクするための組み立て方”の練習はオフトレ(雪がない時期)からやっていたので、「なんとかなるっしょ!いや、なんとかする」の精神で前日練習を迎えました。オフトレの組み立て方や考え方についても今後ブログ内で書いていこうかと思います。
”怖さ”よりも”難しさ”が先行した前日練習
BA前日練習の朝5:00、まだ私は長野県内にいました。前日も結局21時頃まで仕事をしていたこともあり、早朝の移動を余儀なくされました。とはいえ、午前はSSの公トレと本番が行われていたので、ビブスを受け取ってからは(そもそもBAのみエントリーは私のみ)、SS競技を見たりしながらゆっくりウォーミングアップをしたり、昼ごはん食べていました。
そしていよいよ午後のBA前日練習の時間になりました。60分しかないのでひとまず開始と同時にスタートエリアにいきました。果たして何本飛べるのだろうか?どこまで練習できるだろうか?スイッチロデオまで行けるかな?などと考えて待っていたら。スタートの係の方から

みんなさっきまで飛んでたから練習しなくても大丈夫だろ!がっはっは!
と一言笑
飛んでないよ!おれ、まだ飛んでないよ!
わかります。BAにしかエントリーしていない人なんていないですからね…笑 ちなみに先程までSSに出場していた選手たちは全員がBAの前日練習には参加していない感じでした。
ということでいよいよ練習ジャンプ一本目が始まりました。
練習1本目(骨折までのカウントダウン開始)
1本目は「飛ばずに流すだけ」でいきました。コースに入るのが初めてだし、一気に変わった気候(風・降雪)の影響がどれくらいかわからなかったということがありますが、一番は「キッカーまでの地形が未知すぎるから見たい」というのが一番でした。普段はスタート位置からキッカーまでに他のアイテムがあることってあまりない、つまり「あまり考えなくてもキッカーにたどり着ける」という環境で練習しているので、今回のようなコースになるとわからなくなることが多いんですよね(スピードとかラインどりとか)。ちなみに運営からは「ジブはやっちゃダメ、一つ目のキッカーは好きに使って良い」というルールが提示されました。SSで不完全燃焼だったらしい選手からは「えー、この時間でジブの練習したかったのに」なんて声が上がっていました笑 私はスイッチで飛ぶ予定でしたが、一つ目のキッカーで180したらそれだけで転倒リスクが上がりそうだと判断し、ノールを通過していく作戦に。
・コースにけっこう雪乗ってるなぁ
・ナックル抜けでもランディングの斜度あるから結構潰されるなぁ
などと思いながら一本目終了。
練習2本目(飛んでみよう)
練習2本目。他の選手のスピードを見ながら8割プッシュでいきました。8割は「基本的にターンはしないけど、クローチング(小さくなる)やスケーティングはしない」くらいの感覚です。これ以上は基本的に直滑降にするような感覚です。ナックルに落ちていますが、「8割感覚で行って抜いてジャンプ、風が向かえばショートかな」って感じで予想したので、まぁぼちぼちって感じです。
練習3本目(ランディングまで届かせよう)
3本目です。2本目よりもプッシュして「多少向かい風でもランディングまで届くように」をテーマにいきました。風は2本目よりも吹いていたっぽいですがひとまず最低限の速度感は掴めたかなと思いました(画像参照↓)。ちなみに、リフトもスムーズに回っていたので5分サイクルくらいで飛んでいます。

練習4本目(回してみよう360)
4本目、いよいよ回していきます。見事にナックル。環境的には先ほどよりも風が強かったこと(自分でも感じた・下画像参照)、「早がけで踏み切れてないこと」が要因になったと思います。こういうとこは本当にまだまだ甘いし、そんなミスする人は他にいないような競技会です。ただ、これはあえて言いたい。動画ではわかりにくい難しさがあるぞ!と(でもなんとかするしかない)。トリックキャンセルする選手もちらほらいる状況でした。

練習5本目(やらかしたその1)
「もうワンプッシュする感じじゃないと風の影響で届かないパターンあるかな」と思っての5本目。転ばなくてよかった…と言いつつも、「プッシュしたときのキッカーパスが難しい」と思った一本でした。1stキッカーからメイン台の間が風の影響が強くて、「1stのナックル部も前に飛ぶ」くらいの感覚でないと届かないんですよね。1stを飛んでいる選手たちもクリーンに通過できないときはメイン台で届かないといった場面が多かったように思います。
・1stがギリギリ→確実に届かない
・1stでフルプッシュ→飛びすぎて着地乱れて減速の可能性あり
とはいえ、そもそも転びそうになってはいけませんね…
練習6本目(ようやく整った?)
オーバーして転んでそうですがリカバリーできています汗 この日の練習で一番距離が出たと思います。1stはバランスを崩さずに通過することができました。肝心な360はオーバー確定な打ち方をしていたりと反省ばかりですが…風で対空時間にブレが出るような中でも合わせられる360。わかってはいますがまだ再現率が低いですね。裏付けが弱いスキルは本番の状況下では簡単に崩れます。厳しい言い方をすれば「できてるって言えない」やつです(あくまで自分に対して)。
このときにもう一本360をやるかスイッチに移行するかリフトで悩んでいました。
前日練習の残り時間はあと30分。
つづく(長くなりすぎました)
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